コロナで大学を休学・退学したいという人に対する疑問
それって本当に合理的なの?
コロナが原因で大学を休学・退学を検討する学生が増えているという。特に去年はこの言説を盛んに目にした。
とりわけネットメディアでよく見るのは、立命館大学新聞社が在学生にとったアンケートの結果である。AbemaTVに同団体メンバーの女の子が出演し、ひろゆき氏と1分ほど議論(というか質疑応答)したこともあり、ご存知の方も多いと思う。
ただ、自分は同じ大学生として、なぜ休学・退学という選択をするのか正直理解に苦しんでいる。理由としては、上述のひろゆき氏の意見とかぶるところがあるが、大きく以下の2点である。
①多くの人にとって大学は、ただ学位・学歴を取得するためのところである
②大学で明確に学びたいことがある場合でも、本による独習や教授とのオンラインで の密なコミュニケーションを主体的に図ることによって、ある程度の部分をカバーすることは可能である。もしそれが出来ないと考えているとしても、翌年以降コロナの状況が良くなっているという保証はないため、休学・退学という選択肢は合理的とはいえない。(最近になってワクチンの供給目処が立ち、その効果も分かってきたため、今から休学をすることは合理的である可能性がある)
今回は、上記の2点の考えに基づき、学生が持っている休学・退学希望の理由を検証していくことで、その合理性を問いたいと思う。資料として用いるのは、前述の立命館大学新聞社がとったアンケートである。
休学・退学希望の理由
以下、本リンクに記載されている理由を多い順に挙げていき、それに対する私の考えを述べていきたい。(ちなみに、Googleフォームでアンケートをとったとのことだった。ところが、理由欄が選択式ではなく自由記述式のため、定量的に結果を表すことが出来ず、テキストマイニングの結果図を載せる形で表現されていた。このあたり同新聞社にもっとしっかりしてほしいものだが...)
1.授業形態やその質に対する不満
こちらが最も多い不満となっている。しかし、これは私が先ほど述べた理由に基づき、単なる建前なんじゃないかと思っている。授業について不満を持つのは分かるけれども、休学・退学によってそれが良い方向につながる絵はどうしても描けない。もともと仮面浪人等の理由で休学・退学を考えていた人が、格好の理由を見つけたとばかりに主張しているのでは?と穿った見方をしてしまう。
2.学費についての不満
これは、恐らく「オンラインなのに授業料や施設維持費が下がらないのはおかしい」というものだろう。TwitterやTiktokでよくこの言説を目にした。
だが、これも休学・退学したところで何か変わるのだろうか。質の悪いサービスに高い金を払わされているという感覚は分からないでもないが、それは卒業を1年遅らせること、卒業せず学位を放棄することに相当するようなデメリットなのだろうか。自分にはそこのあたりの感覚がどうにもよく分からない。どうせその金額を払う予定で入った大学なのだから、少々のイレギュラーには目をつぶるしかないんじゃないだろうか。そもそもそこまでお金にこだわるなら何故私立大学に行っ...(ここまで言うと批判を受けそうなのでやめておくが)
3.課題の負担
これは正直、「やれや」という一言しか浮かばない。遊ぶつもりで入った大学が急に鬼のような勉強量を課してきたとしたら不満を持つのは分かるが、そもそも大学は勉強する場所なんてのは皆承知の上で入っているわけで。「毎日4時間睡眠でやってます」ぐらいの量を課されていない限りはこんな理由をこのフォーマルな場で挙げるべきではないと思う。
4.精神的な苦痛
これは「ずっとオンライン授業で、週末も外に出れず鬱状態になった」と解釈した。
まあこの気持ちは分かる。でもやっぱり、それが休学・退学につながるというのは理解できない。鬱になって学業を続けられなくなりました、という理由なら分かるけれど、純粋に「嫌になった」から休学しても、結局自粛の日々なので変わらないんじゃないのか?退学するなら、外に出られる接客業とかに就くなら合理的かな。リモートワークが多い職種に就くなら結局同じ状況になりそう。
5.家庭の経済状況
これは合理的だと思う。大学生としてやっていけないほど家庭が困窮したなら、それが理由で休学・退学するのは仕方ないだろう。こうした方々は本当にかわいそうだと思う。
6.将来への不安
これは定義がよく分からない。「こんな質の悪い環境で学んでいてちゃんとした社会人になれるのか」「景気が悪い中でちゃんと就職できるのか」というもの?
でもそれって、大学休んだり辞めたりして解決するのかな...むしろ大卒の肩書き得られないことで余計苦労しそうだけど。
結論:2個以外の理由は合理的じゃないんじゃない?学生は一度冷静になるべきでは。
結局、私が考えた中で合理的と言える理由は「外で人と関わりながら出来る仕事に就くための退学」と、「家庭の経済状況を踏まえた休学・退学」の2つだけだった。
あとの2つの理由で休学・退学を考えている人は、一度冷静になって考え直した方が良いんじゃないだろうか。
正直、ここに現れる学生たちの衝動性には、学生運動に近いものを感じる。
「入った大学のランクや内容に納得がいかない理由をコロナに押し付けている」ように思えてしまうのは、僕の性格があまりに屈折しているからなんだろうか。
面接ブッチする学生の話
企業で人事してるんだけど、この仕事してるとホントに色んな人がいるんだな、と痛感させられる。
その中でも今回は、面接をブッチする人について話したいと思う。
自分は都内の大学生で、スタートアップで人事のインターンをしている。冒頭で偉そうに「企業で人事」なんて言ったけど、社会人のマネゴトですすみません。
でも、そこはスタートアップだけあって裁量は大きく、インターンなりにもかなりたくさん経験させてもらってると思う。特に自分と同じインターン生の採用は1人でオペレーションを回している状況である。
ブッチという行為の罪深さ
で、面接ブッチする学生が多すぎる。この記事で言いたいことはこれに尽きる。
まずブッチの定義は「無断欠席すること」。つまり直前キャンセルはこれに含まれず、僕はそちらは「ドタキャン」と呼んでいる。
ドタキャンも酷いことではあるけど、ブッチはその100億倍罪深い行いである。
こちとら先方のためにメッセージをやり取りして、煩瑣な日程調整を行い、ギッチギチに埋まったGoogleカレンダーの隙間を見つけて無理やりハメ込み、上から鬼のように降ってくるタスクの合間に面接をしている。応募してくる学生は、増えない母集団(=応募者)の中で見えた一筋の光。面接評価シートもこさえて、5分前には送ってくれたESを読みながら「この子どんな子かな、どのポジションで活躍してくれるかな」なんてソワソワしながらzoomを開いて待っている。
そんなこちらの気苦労も知らず、何の躊躇いもなくブッチする輩が多すぎる。
ブッチまでのパターン
まず、ブッチに至るまでのパターンには2つある。
①最初から危ない奴パターン
面接に至るまでの段階で見抜けるパターン。主に次のような特徴が挙げられる。
- メッセージのやり取りの段階で、やたら文章量が少ない(「わかりました」の一言など)
- メッセージで、中学生が友達の親と話す時みたいな敬語使ってくる
- ESがショボい(文章量が少ない、内容があまりにも浅くトートロジーが多い)
こういう連中には、「ああこれはダメなパターンだな」と思いつつ、わずかな可能性を信じて面接する。ただ面接に来ないのが大半であり、来ても小学生レベルの思考力しか持たないというのが実情である。
②慇懃無礼パターン
面接に至るまでは非常に好印象だが面接の段階でちゃぶ台返ししてくるパターン。主に次のような特徴が挙げられる。
- メッセージの段階では丁寧な敬語を使う、レスも早い
- ESもきちんとしていることが多い
このパターンを事前に見抜くのは至難の業である。面接前には「すごく誠実で信頼できそうな人だな〜、ワクワク」などと思っていながら、zoom開始後5分経っても音沙汰なし、ということになる。
中には強者もいる。勤務条件(週○時間以上勤務)が合わないため書類審査の段階でお見送りを打診すると、「いや、どうしても貴社で働きたいので他のバイト辞めてそちらに専念します!だから面接受けさせてください!」と言ってきた。そこまで言うなら、と面接を設定した。当日彼は来なかった。僕はこれを意識高い系ブッチと名付けた。
ブッチ後のパターン
次に、ブッチ後の学生の対応には2パターンある。とはいえ、ほとんどの場合は①である。
①完全音信不通パターン
電話をしてもメッセージを送っても一切の応答がないパターン。まあブッチしたという自覚があるならば当たり前か。それでも、学生にとって電話に出ないのはリスクもあるんじゃないかな。こちらの携帯番号は伝えてないので、他の会社や個人からの電話だっていうリスクもあるわけだし。あと、昔はブッチ直後以外に、1日後とかに時間をずらして電話したこともあったんだけど、その時も電源切られてた。この人はいつスマホを使ってるんだろう...?
②うっかり出ちゃったパターン
これは一回しか経験がない。人事からの電話だとも知らずに、うっかり出ちゃったパターン。もっとも、本人にはブッチの自覚がなく単に忘れていただけとのことで、「あぁ...忘れてました。もう一回求人見て、どうするか連絡します」と気まずそうに言って電話は切れた。まるでこちらが悪いことをしているかのようなバツの悪さを感じた。当然連絡は来なかった。ミズーリ州の大学に留学中のあの女の子、元気にしてるかな。
真人間ならブッチするな
ブッチする人の精神構造ってどうなってるんだろう。めんどくさくなったとか、やっぱ他の予定が入ったとか、ちょっと体調悪いとか、いろんな事情があるのかもしれない。でも、僕は他人の事情を鑑みずに個人の都合を第一に考えるなんてことはとても出来ない。キャンセルするにしても、絶対に、かつ出来る限り早めに連絡する。例え○俗や出○い系の予約・約束であっても、断るときは絶対に相手にはその旨を伝える。
こういう人たちは家庭でどんな教育を受けてきたんだろう。または、小学校でどんなことを習ってきたんだろう。もしくは、中学校の部活(集団での協調性を学べると称揚されている)で何を学んだんだろう。
結局、この記事で言いたいことは、ブッチすることは人倫にもとる行為であり、真人間たりたいのであればブッチするなという、小学校で教わるような月並みof月並みなことです。
でも、これだけそれを守れない人が多いってことは、守るだけでだいぶアドバンテージになるんじゃないかな。